Yasuhiro Kubota, Toshihide Hirao, Shin-jiro Fujii, Takayuki Shiono and Buntarou Kusumoto (2014)
Beta diversity of woody plants in the Japanese archipelago: the roles of geohistorical and ecological processes.
Journal of Biogeography 41: 1267–1276.
この論文の内容は、2011年の日本生態学会の企画集会「群集生態学と生物地理学をつなぐメソスケールアプローチ」で口頭発表したものです。随分と時間が立ってから陽の目をみました。
日本の各地域の植物誌を編集して、地域毎の木本群集データを作成し、ベータ多様性(地域間の群集組成の変異)を分析しました。系統学的ベータ多様性の解析例は、未だ例数が少ないので、新規的な論文だと思います。実は、この論文を投稿しようとしていた最中に、関連した論文の査読が回ってきて(少し)焦りました。そちらの論文のほうが先に掲載されてしまったのですが、議論の視点は異なっているので、「二番煎じとまでは、言えないかな?」と思っております。また、私達の論文が出た後、海外の複数の方から論文に対するコメントを頂き、共同研究も開始できそうな状況です。
興味ある人は眺めてみてください。
なお、この論文は、以下の琉球諸島の論文が予報となっていますので、こちらのほうも興味があればどうぞ。。。
Yasuhiro Kubota, Toshihide Hirao, Shin-jiro Fujii and Masashi Murakami (2011)
Phylogenetic beta diversity reveals historical effects in the assemblage of the tree floras of the Ryukyu Archipelago.
Journal of Biogeography 38: 1006–1008.
なお、再来週の日本植物学会大会の期間中に開催される、日本シダ学会の集会(9月12日)にお呼ばれされ、以下の講演をします。
「日本に分布する維管束植物の種多様性パターンと歴史的形成プロセス」
Journal of Biogeographyに掲載された論文の続報になる話をする予定です。
これも興味ある方はご参加ください。コメント頂けると嬉しいです。