マングース駆除事業は、各分類群(両生類・爬虫類・鳥類・哺乳類)の保全優先地域におけるマングースの分布確率を、年を追うごとに低下させたことが明らかです。一方、保全優先地域とマングースの分布確率の空間的一致性には、分類群間で違いがあります。また、保全優先地域の一部ではマングースの分布確率が上昇しており、今後もマングース駆除の継続が必要であることがわかります。安心してはダメということですね。
そして、以下が、この論文の最後のメッセージです。
生物多様性の空間情報を積極的に活用し、他の保全事業との相乗効果や経済的トレードオフを考慮した上で、行政や自治体が実施している保全アクションの戦略的適用を検討することが不可欠。
やりっぱなしでなく、実効性を定量評価して、事業を戦略的に発展させることが大事ですね。