また、東アジア温帯林は相対的に東南アジア熱帯林と類似していることが明らかで、Out-of-Asia仮説(Donoghue 2008)を支持するような結果が示唆されました:アジアでは多様な系統が起源して熱帯から分散し、それが東アジアを経由して、全球の温帯に広がった?
私たちが野外で森林群集を調査する場合、プロット内の種組成(多様性)をローカルな環境要因だけで考えがちです。しかし、実は、バイオームの歴史的起源や、別の大陸の森林の多様性、大陸分断など、全球スケールの進化的プロセスが反映されているというのは、想像もできないことです。
森林モニタリングで樹木を同定して測定する時に、歴史生物地理学的な点にも思いをはせて調査をすれば、面白いアイデアや発見があるかもしれません。