私たちの研究グループは、日本の植物多様性を保全するための保護区最適配置の分析結果、全球スケールのサンゴ礁生物多様性を保全するための保護区の最適配置分析の結果について、それぞれ論文発表しました。IBSの後は、フィンランドへ飛んで、ヘルシンキ大の共同研究者と会議をしました。ヘルシンキ大の研究者とは、長年、共同研究を行っており、昨年はJournal of Applied Ecologyに共著論文を発表できました。今回は、モイラーネンさん(保全生態学)と共同研究の打ち合わせをしました。昨年末、私達は日本の植物多様性パターンに関する論文を発表したのですが、現在は、ファウナ多様性パターンも併せて、生物多様性保全のための保護区配置の分析を行っています。モイラーネンさんは、保護区の優先配置(prioritization)アルゴリズムとソフトウエアを開発しており、それらをまとめた論文を昨年末、ネイチャーに発表しています。今回の会議では、保護区優先配置の分析手法を議論し、共同での予備解析もできました。第一論文は、ターゲットベースの保護区最適配置を最小被覆点分析で解析した結果、第二論文は、保護区の優先配置分析の結果になりそうです。前者はもうすぐ論文が出るので、内容については、また紹介したいです。
今年は、基礎生態学的な論文に加えて、生物多様性の保全に関する応用論文も発表していきたいです。